がん免疫療法と PD-1/PD-L1 チェックポイント・シグナル伝達についてお勉強しましょう。

医療法人悠健ドクターアンディーズクリニックは、がん治療の専門クリニックです。
平成元年開設以来、33年間、東京六本木にて、地域・国際医療を貢献して参りました。
ドクターアンディーズクリニックは、がんのエッセンシャル統合医療を提唱しています。
リキッドバイオプシーという血液中を循環しているがん細胞(CTC)を検査出来るクリニックです。PET、CT、MRIなどでは、3㎜以上の大きさになるまで発見できませんが、リキッドバイオプシーは1㎜以下でも発見が可能です。一方、Dr. Andy’s Iodine LF ヨウ素(院内調剤)治療は、がんと再発・転移の原因となる抗がん剤や放射線への抵抗性を有しているがん幹細胞に効くことで注目されています。治療効果・がん細胞の動態等をリキッドバイオプシーでリアルタイムに測定できるクリニックです。
ヨウ素療法と共に、がん免疫細胞療法、がん遺伝子療法、大量自家血オゾン療法、高濃度ビタミンC療法、キレーション療法、腸内フローラ療法、ヨモギと笹療法、がん患者食事療法等の集学的な療法を用いて、がんの住みにくい環境を創ります。がん幹細胞を標的とした治療法を確立することで再発、転移のリスクの少ないがん治療へとつながることが期待される。
また、厚生労働省が認定した特定認定再生医療等委員会によって、安全性、有効性等について審査を受け、再生医療法第二種「脂肪由来間葉性幹細胞による慢性疼痛治療」、再生医療法第三種「がん免疫細胞療法:NK細胞療法, αβT細胞療法、γδT細胞療法、樹状細胞(DC)ワクチン療法、NKT細胞標的療法」の再生医療等提供計画を提出、受理され、登録した公的医療機関でもあります。
詳しくは
03-3401-0756まで
info@venusian.co.jp
有望な癌治療ターゲット PD-1/PD-L1 チェックポイント経路とは?
がんにおける PD-1/PD-L1 の役割
ヒトを含む動物には「cancer immunity cycle(がん免疫サイクル)」と呼ばれるがんに対する自然防御システムがあります(Chen and Mallman, 2013)。このシステムは次のように正常に働いている限り、発生したがん細胞は死に至ることになります。
1. 腫瘍細胞に発現している変異抗原を樹状細胞が認識します。
2. 樹状細胞は認識した抗原をT細胞に提示し、その結果細胞傷害性T細胞の活性化が誘導されます。
3. 活性化した細胞傷害性T細胞が腫瘍細胞へと遊走し、腫瘍微小環境へ浸潤します。
4. 活性化したT細胞が腫瘍細胞を認識し結合します。
5. 結合したエフェクターT細胞がサイトトキシン(細胞毒)を放出し、腫瘍細胞にアポトーシスを引き起こします。
アポトーシス誘導された腫瘍細胞は腫瘍関連抗原(TAA)をさらに放出し、がん免疫サイクルをさらに推し進めます。T細胞の活性化は、亢進と抑制のシグナル双方により制御されます。これらが適切に制御されていればT細胞の腫瘍細胞への選択的な認識と応答は正しく行われますが、亢進の刺激が過剰になると正常組織への攻撃による、慢性の自己免疫疾患が引き起こされる場合があります(Villaruz et al, 2014)。T細胞受容体が樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞(APC)表面にある抗原を認識するとT細胞が応答し、APCとT細胞がお互いに刺激し合い、その結果としてT細胞が完全に活性化されます。
PD-L1 が PD-1 に結合するとT細胞からのサイトカインの産生が低下し、T細胞の活動を抑制するシグナルが伝達されます。腫瘍細胞はT細胞からの認識を逃れるために、この免疫チェックポイント・シグナル伝達を利用します。
がん免疫療法における PD-1/PD-L1 の利用
PD-L1 が PD-1 に結合するとT細胞からのサイトカインの産生が低下し、T細胞の活動を抑制するシグナルが伝達されます。腫瘍細胞はT細胞からの認識を逃れるために、この免疫チェックポイント・シグナル伝達を利用します。
PD-L1 は腫瘍細胞や腫瘍微小環境に存在する非形質転換細胞の細胞表面上にも強く発現しています(Pardoll, 2012)。この PD-L1 が活性化している細胞傷害性T細胞表面の PD-1 に結合すると、T細胞の活動が抑制されます。そして不活性化したT細胞は遊走することなく腫瘍微小環境に留まります。PD-1/PD-L1 を介したこのようなメカニズムは、腫瘍免疫に対する腫瘍細胞の抵抗性を表すものです。
このような腫瘍免疫に対する抵抗性を弱め、生体が本来有している腫瘍への免疫応答を保持することを目指して、がん免疫療法は研究されています。1990年以降、がん治療を目的とした、免疫チェックポイントをブロックする阻害剤が何種類も開発され、10種類以上のモノクローナル抗体医薬品についてFDAの承認が得られています。
貴方の罹患している病気はPD-1/PD-L1とどういうふうに関係しているのかについて、詳しくは医療法人社団悠健ドクターアンディーズクリニックまで