医療法人社団悠健ドクターアンディーズクリニック

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バラバラな治療法ではすべてのがんに対抗できない

「そもそもなぜがんになるのか?」で述べたとおり、がんを治療するためには、がん幹細胞にアプローチする必要があります。そうした成長、再発、転移のメカニズムに加えて、がん組織が遺伝子的に異なる背景を持つ不均一な細胞の集合体であることも最新の研究であきらかにされています。この事実は、単一の治療法では、すべてのがん細胞に対応することが難しいことを意味します。 そこで我々は、「がん細胞の分化、増殖、アポトーシスを制御している根本的なメカニズム」をターゲットにすること、そして「がん組織の不均一な細胞間の生理的、生化学的な相違を狙った複合治療法を行うことが、難治性疾患であるがんへの有効な治療戦略になるだろうという考えに至りました。

標準療法(三大療法)への集中が治療を困難に

現在日本では、「2人に1人はがんを発症し、その内の1人が死亡する」という、死亡率が最も高い疾患です。がんには、他の臓器に転移し、そこでまた増殖し再発するという特殊な性質があることはよく知られています。それが、がん治療を困難にし、生存率を低下させています。 注目したいのは、先進国では、がんの死亡率が下降しているのに日本ではさらなる上昇傾向が続いている事実です。なぜ優秀なことで知られる日本の医療現場でこのようなことが起きているのでしょうか。 その理由として、公的医療保険制度(皆保険制度)の存在があります。制度が確立している日本では、がん治療といえば、保険診療で認められた「手術療法」、「放射線療法」、「化学療法(抗がん剤)」の標準療法(三大療法)を指します。日本ではがんになってしまった方の約85%がこの三大療法を選択しています。 しかし、三大療法は、がん細胞を小さくすることはできても、がん幹細胞を根絶することはできないため、再発や転移を防ぎきれません。がん幹細胞にアプローチできないのです。 世界に目を転じると事情はまったく異なります。アメリカでは8%、カナダに至っては3%の患者さんしか三大療法を選択していないという現実があります。 日本の常識が世界共通のものとはいえないのです。つまり、標準療法に代わる代替医療の分野について日本は「後進国」といえるのです。

日本における代替治療への誤解

「保険適用で治療を受けられるなら、わざわざ代替医療を受ける必要なんてない」、そう考える患者さんが多いのは不思議なことではありません。しかし、それゆえにその欠点を補うような画期的な代替医療が発展しにくくなっているともいえるのです。 代替医療と聞くと、「西洋医療とは異なり、結果がゆるやかなもの」というイメージがあるかもしれません。あるいは、「結果が可視化、数値化しにくい」と思い込んでいらっしゃる方もいるかもしれません。それは、大きな誤解です。 私たちが提案する代替医療、施術後に効き目を検証しています。効果に自信がありますし、万一効果が薄い場合は臨機応変に他の療法にシフトします。治療と治療効果をリアルタイムで評価する検査をセットで行える革命的な治療法です。 私の使命だと感じています。人は知ることがなければ、選択することもできないからです。 そして、複数の治療法でがん幹細胞やがん組織細胞間の不均一性にアプローチできる選択肢として、視野に入れてくださる方が増えることを願っています。 日本では「末期がんである」「治療法がない」と言われた時点で、望みを絶たれたように感じ、意気消沈してしまう方が多すぎます。「どうか最後まで諦めないでほしい」というのが、もうひとつの願いです。